飛散防止と貫通防止 フィルムの違いは?
- harerutech
- 1月22日
- 読了時間: 3分
更新日:1月30日

窓ガラスフィルムの情報を見ていると、ガラス破損時の安全対策に飛散防止フィルムや貫通防止フィルムが挙げられています。 何がどのように違うのでしょうか。
ここでは、飛散防止と貫通防止フィルムの違いについて説明いたします。
┃飛散防止と貫通防止フィルムの厚みと機能
■飛散防止フィルム
(厚み:50~100μm)
通常の飛散防止フィルムで人体の衝撃や軽飛来物の衝突、建物の変位によるガラスの破損時、ガラス片の飛散を防止します。JIS A5759(GI,GD)適合品
■強飛散防止(防災対策)フィルム
(厚み:100~200μm)
窓ガラス面からの貫通を軽減し、台風や竜巻等での鋭利な飛来物がガラス面に衝突したき飛来物の貫通や割れたガラスの飛散を防ぎます。 JIS A5759(GI,GD)適合品
JIS R3109試験に合格したものが防災フィルムとされています。
■貫通防止(準防犯対策)フィルム
(厚み:200~300μm)
故意的なガラス破壊時やガラス面の貫通を妨げる強度があるフィルムです。 衝撃や鋭な飛来物も含め貫通防止性のあるフィルムです。
JIS A5759(SF)適合品

ガラス貫通防止フィルムは、鋼球落下試験に適合したガラス貫通防止性能を持つ厚手(100μm以上)のフィルムで、ガラス飛散防止性能だけでなく、物が衝突した時に貫通するのを防ぎます。 特にフィルム厚350μm以上の製品は、官民合同会議では「防犯フィルム」として、また日本ウインドウ・フィルム工業会では「防災フィルム(JIS R 3109加撃体C適合)」として認定されています。人体に有害な紫外線を99%以上カットするので室内調度品の退色防止にも効果を発揮します。
(日本ウインドウフィルム工業会資料 より)
■強貫通防止(防犯対策)フィルム
(厚み:300μm ~)
窓ガラスへの破壊行為に耐えて、侵入に時間をかけされる効果があります。台風や竜巻などの突風による飛来物や予期せぬ二次災害の対策にもなり、貫通防止性が高いフィルムです。ガラスの厚みにより機能は左右されます。
JIS A5759(SF)適合品
*CPマーク対象品「防犯建物部品目録」に登録されたフィルムが防犯フィルムと呼ばれ、その条件は、厚み350μm以上の製品で、「打ち破り」「こじ破り」「焼き破り」の各試験に合格した貫通防止の製品となっています。
(CPマークラベルの発行には、窓ガラス・サッシ側の機能条件が伴います。)
飛散防止・貫通防止フィルムは厚みにより呼び名・機能が分かれています。
紫外線カット機能は両タイプにあり、主に透明タイプが主流となっています。災害は予期せぬときに発生します。安心・安全のためにもフィルムの採用をお勧めします。採用時は用途に合ったフィルムを選択することがより良い安全対策につながります。